世界各地でがんの発症率や部位は異なります。
地域特有のがんの原因を探っていくとそこで培われた食生活の問題点に直面します。さまざまな疫学研究を通じて食生活と発がんとの因果関係を調べていくうちに、「野菜不足の食習慣」が最も大きく影響するという見方が浮上してきました。
そのきっかけとなったのが、アメリカ国立がん研究所と中国が共同で行った「リンシャン研究」と呼ばれる疫学研究でした。中国河南省の農村部・林県という地方は、世界で最も胃がんや食道がんの発症率が高いことで知られていました。
かつては、その地方で常備食として食べ継がれてきた漬物や喫煙習慣ががんを誘発しているという説が支配的だったのですが、最近になって、野菜や果物の摂取量が極端に少ない食習慣が発がんに関係しているのではないかと考えられるようになってきたのです。
そこで、アメリカと中国の共同研究グループは、40歳以上の成人3万人を対象に5年間にわたって、野菜や果物の主要成分であるβ-カロチン、ビタミンE、セレン(ミネラルの一種)を組み合わせて投与する臨床実験を行いました。
そして5年後、がんの死亡率を調べてみると、実験前に比べてすべてのがんで13%、胃がんに限ると21%も低下したことが明らかになりました。きちんと野菜や果物を取ることでがんの発生率や死亡率を抑えられるのではないかと考えられます。
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