いわし・さんま・さば・あじなどの青魚が多く含む不飽和脂肪酸（エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸など）には、発がん抑制作用があるといわれています。
フィンランドでは、近隣諸国に比べて大腸がんの発生が少ないのですが、これは不飽和脂肪酸が豊富な魚と、食物線維を大量に含む海藻をたくさん食べているからではないかと考えられています。
一方、不飽和脂肪酸のなかでもラードなどの動物性油脂に多く含まれるものには、発がん促進作用があるといわれています。同じ不飽和脂肪酸でも、成分の違いによって、「善玉」と一悪玉」があるわけです。
エイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸は、がんだけでなく高血圧や動脈硬化の予防にも効果があるとして注目されています。健康のためには、赤身肉よりも青魚を積極的に食べるようにしましょう。なお、肉や魚などの動物性たんぱくを焼いて焦がすと、複数の発がん物質が生成されることが明らかになっています。
この焼け焦げに含まれる発がん物質は、直火で焼いたりフライパンで加熱した場合にとくに多くでき、調理温度が高く、調理時間が長くなるほど量が増えます。少量なら摂取しても発がん物質の量はごくわずかなので、あまり神経質になる必要はありません。
しかし、肉や魚を調理するときはできるだけ焦がさないようにし、焦げた部分を大量に食べるのは避けたほうがよいでしょう。
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